第一章 中君の物語 匂宮との結婚を前にした宇治での生活
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目次 |
和歌 |
絵 |
第一段 宇治の新春、山の阿闍梨から山草が届く
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6行 | 君にとてあまたの春を摘みしかば 常を忘れぬ初蕨なり |
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第二段 中君、阿闍梨に返事を書く
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2行 | この春は誰れにか見せむ亡き人の かたみに摘める峰の早蕨 |
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第三段 正月下旬、薫、匂宮を訪問
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3行 | 折る人の心にかよふ花なれや 色には出でず下に匂へる |
5行 | 見る人にかこと寄せける花の枝を 心してこそ折るべかりけれ |
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第四段 匂宮、薫に中君を京に迎えることを言う
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第五段 中君、姉大君の服喪が明ける
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5行 | はかなしや霞の衣裁ちしまに 花のひもとく折も来にけり |
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第六段 薫、中君が宇治を出立する前日に訪問
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第七段 中君と薫、紅梅を見ながら和歌を詠み交す
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2行 | 見る人もあらしにまよふ山里に 昔おぼゆる花の香ぞする |
4行 | 袖ふれし梅は変はらぬ匂ひにて 根ごめ移ろふ宿やことなる |
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第八段 薫、弁の尼と対面
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11行 | さきに立つ涙の川に身を投げば 人におくれぬ命ならまし |
15行 | 身を投げむ涙の川に沈みても 恋しき瀬々に忘れしもせじ |
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第九段 弁の尼、中君と語る
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2行 | 人はみないそぎたつめる袖の浦に 一人藻塩を垂るる海人かな |
4行 | 塩垂るる海人の衣に異なれや 浮きたる波に濡るるわが袖 |
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第二章 中君の物語 匂宮との京での結婚生活が始まる
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目次 |
和歌 |
絵 |
第一段 中君、京へ向けて宇治を出発
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4行 | ありふればうれしき瀬にも逢ひけるを 身を宇治川に投げてましかば |
6行 | 過ぎにしが恋しきことも忘れねど 今日はたまづもゆく心かな |
9行 | 眺むれば山より出でて行く月も 世に住みわびて山にこそ入れ |
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第二段 中君、京の二条院に到着
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5行 | しなてるや鳰の湖に漕ぐ舟の まほならねどもあひ見しものを |
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第三段 夕霧、六の君の裳着を行い、結婚を思案す
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第四段 薫、桜の花盛りに二条院を訪ね中君と語る
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第五段 匂宮、中君と薫に疑心を抱く
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