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春の野のうらわか草に親しみて いとおほどかに恋もなりぬる (晶子) |
第一章 紫上の物語 若紫の君登場、三月晦日から初夏四月までの物語
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目次 |
和歌 |
絵 |
第一段 三月晦日、加持祈祷のため、北山に出向く
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第二段 山の景色や地方の話に気を紛らす
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第三段 源氏、若紫の君を発見す
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15行 | 生ひ立たむありかも知らぬ若草を おくらす露ぞ消えむそらなき |
17行 | 初草の生ひ行く末も知らぬまに いかでか露の消えむとすらむ |
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第四段 若紫の君の素性を聞く
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29行 | 初草の若葉の上を見つるより 旅寝の袖も露ぞ乾かぬ |
35行 | 枕結ふ今宵ばかりの露けさを 深山の苔に比べざらなむ |
51行 | 吹きまよふ深山おろしに夢さめて 涙もよほす滝の音かな |
52行 | さしぐみに袖ぬらしける山水に 澄める心は騒ぎやはする |
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第五段 翌日、迎えの人々と共に帰京
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7行 | 宮人に行きて語らむ山桜 風よりさきに来ても見るべく |
9行 | 優曇華の花待ち得たる心地して 深山桜に目こそ移らね |
12行 | 奥山の松のとぼそをまれに開けて まだ見ぬ花の顔を見るかな |
18行 | 夕まぐれほのかに花の色を見て 今朝は霞の立ちぞわづらふ |
20行 | まことにや花のあたりは立ち憂きと 霞むる空の気色をも見む |
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第六段 内裏と左大臣邸に参る
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第七段 北山へ手紙を贈る
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4行 | 面影は身をも離れず山桜 心の限りとめて来しかど |
9行 | 嵐吹く尾の上の桜散らぬ間を 心とめけるほどのはかなさ |
15行 | あさか山浅くも人を思はぬに など山の井のかけ離るらむ |
17行 | 汲み初めてくやしと聞きし山の井の 浅きながらや影を見るべき |
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第二章 藤壺の物語 夏の密通と妊娠の苦悩物語
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目次 |
和歌 |
絵 |
第一段 夏四月の短夜の密通事件
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5行 | 見てもまた逢ふ夜まれなる夢のうちに やがて紛るる我が身ともがな |
7行 | 世語りに人や伝へむたぐひなく 憂き身を覚めぬ夢になしても |
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第二段 妊娠三月となる
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第三段 初秋七月に藤壺宮中に戻る
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第三章 紫上の物語(2) 若紫の君、源氏の二条院邸に盗み出される物語
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目次 |
和歌 |
絵 |
第一段 紫の君、六条京極の邸に戻る
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25行 | いはけなき鶴の一声聞きしより 葦間になづむ舟ぞえならぬ |
31行 | 手に摘みていつしかも見む紫の 根にかよひける野辺の若草 |
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第二段 尼君死去し寂寥と孤独の日々
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8行 | あしわかの浦にみるめはかたくとも こは立ちながらかへる波かは |
11行 | 寄る波の心も知らでわかの浦に 玉藻なびかむほどぞ浮きたる |
49行 | 朝ぼらけ霧立つ空のまよひにも 行き過ぎがたき妹が門かな |
51行 | 立ちとまり霧のまがきの過ぎうくは 草のとざしにさはりしもせじ |
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第三段 源氏、紫の君を盗み取る
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49行 | ねは見ねどあはれとぞ思ふ武蔵野の 露分けわぶる草のゆかりを |
56行 | かこつべきゆゑを知らねばおぼつかな いかなる草のゆかりなるらむ |
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